セメント新聞 毎週月曜日発行 価格 1カ年 41,470円

  • セメント産業から資源、生コン、二次製品、維持補修、リサイクルまで

    「セメント新聞」は1949年(昭和24年)の創刊以来、セメント、生コン、コンクリート製品、骨材や混和剤(材)など関連分野の動向を公正かつ正確に報道するニュースソースとして、業界とともに歩んできました。今後も各種企業活動、材料や技術の最新情報、社会資本整備や構造物の維持管理の重要性、海外のセメント関連の動向などについて幅広い観点から情報を発信し、関係業界の発展に貢献していきます。

                


       


最新ニュース


2017.4.24号  NEW !

・セメント専業、18年春採用も今春並み

 2018年春のセメント専業10社の総合職新卒採用は今春並みの計画である。セメント新聞社がアンケート調査した結果、明らかとなった。太平洋セメントは「従来同様、極端な採用数増加は避けつつ、適正な人員構成維持を主眼としながら採用活動を実施する」とし、住友大阪セメントは「今後の事業環境を踏まえ、必要最低限の採用数としている」。麻生セメントは「組織構成および業務ニーズの双方を勘案して、新卒・第2新卒、中途採用それぞれを枠として区分することなく、適時適切な人材の獲得を目指したい」考え。

 

・全国生コン品監会議が新体制に

 全国生コンクリート品質管理監査会議の議長に、4月1日付で友澤史紀東京大学名誉教授が就いた。友澤新議長に就任の抱負や今後の運営方針などについてお聞きした。併せて、16年度まで20年間議長職を務めた長瀧重義東京工業大学名誉教授に、今後の期待などをうかがった。

 

・太平洋セメ、腐食膨張を直接モニタリング

 太平洋セメントは13日、コンクリート中の鉄筋の腐食膨張やそれに伴うコンクリートのひび割れ発生を光ファイバーセンサーでモニタリングする独自技術を開発したと発表した。RFID(非接触タグ)を用いた同社の腐食環境検知システム「WIMO」との組み合わせで「予防保全から危険回避まで構造物の維持管理に役立つシステムを確立した」としている。

 


特  集


2017.4.24号  NEW !

・高炉セメント特集

 2016年のセメント国内販売量は4132万㌧で前年比4・0%減少した。このうち高炉セメントは832万㌧で5・2%減少し2年連続で900万㌧台を割り込んだ。高炉セメントは製造過程でのCO2発生量が少なく、また、アルカリシリカ反応(ASR)対策としても有用。とくに近年は大手ゼネコンを中心に低炭素型のセメント・コンクリートの開発・実用化が進んでおり、高炉セメントJISのC種適合品あるいはそれ以上に普通ポルトランドセメントの置換率を高めたものも使われるようになっている。土木学会コンクリート委員会は16年度から「高炉スラグ微粉末を用いたコンクリートの施工指針」改訂作業を開始し、「混和材を大量に使用したコンクリート構造物の設計・施工研究小委員会」の活動も開始した。本特集では上記土木学会の取り組みの概要や日本スラグセメント・コンクリート技術研究会の概況を掲載するとともに、高炉セメントや高炉スラグの需給状況、主要各社の竪型ミルを紹介する。

 

       


最近のニュース


2017.4.17号

・三菱マテ、烟台三菱を中国建材グループ会社譲渡

 三菱マテリアルは中国山東省烟台市でセメント事業を展開している烟台三菱水泥有限公司を中国建材集団有限公司のグループ会社に譲渡する。3月30日付で譲渡契約を締結し、現在登記変更手続きを進めている。譲渡額は非公表で、三菱マテは2017年3月期連結決算に特別損失を計上する。

 

・関東一区の16年度生コン出荷

 関東一区の主要生コン10協組の16年度の出荷実績がこのほどまとまった。4協組は前年度実績を上回ったが、東京地区をはじめ6協組が下回るとともにすべて10%以上のマイナスとなった。地区需要は14年度下期から急速に鈍化し、15年度も都心部や千葉県の一部地域を除いて出荷は低調に推移するとともに、需要の偏在が顕著となった。16年度も一部エリアは底打ちからプラスに転じたが、多くの協組でまとまった出荷に結び付く目玉物件がなかったことで全体的に荷動きは低調だった。

 

・新国立競技場建設でPCa多用

 東京オリンピック・パラリンピックのメーン会場である新国立競技場の建設が進んでいるが、コンクリートは工場で製作したプレキャストコンクリート(PCa)が多用される計画だ。独立行政法人日本スポーツ振興センター・新国立競技場設置本部によると、品質・耐久性の向上および現場作業を効率化して工期短縮を図るため、基礎梁や段床、床などにPCa製品が適用される予定だ。

 


2017.4.10号

・セメントメジャー3社の16年12月期

 セメントメジャー3社の2016年12月期の業績は、ハイデルベルクが増収、ラファージュホルシムとセメックスが減収ながら、3社とも増益となった。米国経済の好調が各社の業績を大きく牽引したほか、勢いは弱いものの着実な回復・成長を見せている欧州市場が各社の事業に寄与した。半面、中国、ロシア、ブラジルをはじめとする新興市場の成長の鈍化がマイナスに響いた。アジアやアフリカ各地では現地セメントメーカーの設立や価格競争の激化も目立っており、これらの市場ではセメントの市場環境が悪化傾向にある。

 

・高流動コンを建築でも使いやすく

 増粘剤一液タイプの高性能AE減水剤を使用した高流動コンクリートをより使いやすくするための環境整備が進みつつある。建材試験センター(JTCCM)の「増粘剤含有高性能AE減水剤を用いた高流動コンクリートの性能評価試験方法に関するJIS開発委員会」(委員長・桝田佳寛宇都宮大学名誉教授)はこのほど、増粘剤一液タイプの高性能AE減水剤を使用した高流動コンクリートの試験方法および性能評価方法についてJIS原案を作成し、日本規格協会に提出した。今後、JIS化に向けて日本工業標準調査会等で審議される運びだ。現在、JIS A5308「レディーミクストコンクリート」に増粘剤一液タイプの高性能AE減水剤を使用した高流動コンクリートを取り入れることが議論されており、規格の整備に伴ってこれまで普及が遅れていた建築分野でも活用拡大に弾みがつきそうだ。

 

・蛇の目ブロック、生産設備完全復旧 

 最大震度7を2回記録し、熊本県を中心に大きな被害が出た熊本地震からまもなく一年が経過する。復興に向けた取り組みが徐々に本格化している。熊本県を地盤に事業を展開する建築用コンクリートブロックメーカーの蛇の目ブロックの原裕一社長に経営の現況についてうかがった。

 


2017.4.3号

・大阪広域生コン協組、神戸協組員加入し124社に

 大阪広域生コンクリート協同組合(木村貴洋理事長)に1日付で神戸生コンクリート協同組合組合員が加わり、広域協組の組合員数は124社147工場となった。さらに2017年度中には少なくとも北摂地区と淡路地区の生コン会社合計10社11工場の加入が見込まれ、日本最大の生コン協組はさらに組織を拡大し市況改善とともに最適生産体制実現に向けた構造改善・集約廃棄斡旋事業の推進、瑕疵保証責任保険・PL保険の充実など組合員各社の経営基盤強化と持続的発展を目指した取り組みを進めていく。

 

・17年度全国生コン需要見込み8816万㎥

 全生連(阿部典夫会長)はこのほど、17年度の全国生コンクリート需要見通しを公表し、16年度再想定(8168万9千㎥)比0・7%減の8115万5千㎥とした。官民別では官公需が同1・8%減の3213万2千㎥、民需が0・1%増の4902万3千㎥。「16年度の出荷量は、民需が下期の再想定より減少幅が小さかったため、実際には再想定を上回るとみられ当初の想定(15年度実績比4・1%減の8349万1千㎥)に近い数字になるのでは」(全生連)としている。

 

・ケイミュー、外壁材商品を一本化 

 ケイミューは、高機能商品「光セラ」と親水機能商品「親水セラ」の2シリーズを一本化し、6月1日から光触媒を用いた外壁材「新生・光セラ」に統合する。光セラを量産して製造コストを下げることで販売価格を若干抑え、拡販につなげる考えだ。



2017.3.27号 

・コンクリート生産性向上検討協議会、スランプ参考値12cmに

 国土交通省は17日に東京・霞が関の中央合同庁舎で開催した第4回「コンクリート生産性向上検討協議会」(議長・前川宏一東京大学大学院教授)で、これまでほとんどの公共工事等発注仕様書で「8㌢㍍」と指定されていた生コンのスランプ規定を見直し、「参考値」を「12㌢㍍」としたうえで契約後に設計変更を行う新方式を導入することを決めた。各地方整備局等が工事発注時に参考値を設計図書に記載するめのガイドラインもこのほど、同協議会の「流動性を高めたコンクリートの活用検討委員会」(委員長・橋本親典徳島大学大学院教授)が策定した。協議会ではこのほか、建設生産プロセスで「全体最適化」を図る方策等を審議し、土木学会が昨年12月にまとめた『コンクリート構造物における品質を確保した生産性向上に関する提案』(コンクリートライブラリー148)を受け、同書で示された諸提案の現場導入を順次進めていく方針も確認された。

 

・2月セメント国内販売1・4%減

 2月のセメント国内販売は前年同月比1・4%減の338万3千㌧にとどまった。前年はうるう年だったこともあり、4カ月ぶりのマイナスとなった。ただ3月は20日現在で1日当たり6・4%増となっており、回復基調は続いていると言えそうだ。

 

・日コンが内装材市場に参入 

 日本コンクリート工業は、インテリア性を備えたポアセル吸音パネル「Poset(ポセット)」の壁貼タイプを4月から発売する。素材のポアセルは、ブロック状に成形したあとスライスして切り出す製品で、厚さによって30㍉、50㍉、70㍉および100㍉の各規格がある。従来は屋外で使うのが一般的だったが、ポセットの発売を機に屋内のインテリア市場にも参入することになった。

 


2017.3.20号

・セメント工場、16暦年稼働率89・6%に

  2016暦年のセメント生産量(クリンカ出荷含む)は5897万8千㌧で前年比0・8%減少し、クリンカ生産量は5014万1千㌧(エコセメント用除く)で0・5%減った。セメント協会の集計。16年4月1日現在の生産能力を基にしたキルン稼働率は89・6%となり、前年より0・2ポイント上がった。稼働率が90%を割ったのは2年連続。セメント国内需要が低迷し、主要各社が輸出にシフトしたものの、クリンカ生産量は微減となった。ただ生産能力は直近2年間の実績を基にしているため、稼働率はわずかだが上がっている。

 

・全国生コン品監会議が17年度方針決定

  全国生コンクリート品質管理監査会議(全国会議、議長:長瀧重義東京工業大学名誉教授)は2月21日、東京都中央区の全生連会議室で第47回全国会議を開催し、16年度監査結果や17年度監査方針、規程類の一部改正等を審議、すべての議案を原案どおり承認した。この中で17年度の全国統一品質管理監査チェックリストでは、B5202(試し練りミキサ)の1項目を望ましい事項から順守事項に昇格させた。

 

・ゼニス羽田HDと鶴見コンが包括的業務提携 

  ゼニス羽田ホールディングスと鶴見コンクリート(横浜市、伊藤伸泰社長)は16日、両社で取締役会を開き、経営統合の検討開始を柱にした包括的業務提携に関する基本契約書を締結した。それぞれの得意分野の強みを生かし、シナジー効果を発揮できるとしている。5月までに資本提携も実施する。



2017.3.13号

・官民協力し製造業安全対策

 官民が協力して安全対策に取り組む「製造業安全対策官民協議会」は6日、東京・霞が関の経済産業省会議室で初会合を開いた。経産省と厚生労働省、中央労働災害防止協会(中災防)とセメント協会や日本鉄鋼連盟など8団体で組織。セ協は安全衛生対策委員長を務める木村光三菱マテリアル常務執行役員が出席した。経営層が参画して業種横断で製造業における安全対策をさらに強化していく。今月28日に「製造業安全対策シンポジウム」開催を予定し、11月8~10日に兵庫県神戸市で行われる「第76回全国産業安全衛生大会」で協議会の検討内容を情報発信する計画である。

 

・国交省、回収骨材使用の品質確認へ

 国土交通省は8日、2017年度の建築基準整備促進事業として「建築材料における回収骨材の使用に関する検討」など6課題の事業主体公募を開始した。昨年6月に改正された建築基準法では引用規格のレディーミクストコンクリートJIS(A5308)が14年版に変更されたものの、同JISでは使用可能としている回収骨材について適用除外となった。十分な知見を有していないことが理由で、今回の建築基準整備促進事業では「建築材料として回収骨材の使用を認めるため、回収骨材や回収骨材を用いたコンクリートの品質について、実際の生産状況等を踏まえた調査・検討を行う」考え。17年度の単年度で「少なくとも粗骨材を回収骨材として使用することの可否については、中間報告」をまとめるとしている。

 

・イビコンが車両用防護柵で新規格製品 

 イビコン(岐阜県大垣市、清水義弘社長)はこのほど自社製品の車両用防護柵「自在R連続基礎」の新規格製品である「H型」を開発した。従来の製品よりも大きい衝突荷重に対応した製品で、NEXCO中日本東京支社発注の「東京外かく環状道路本線トンネル(北行)東名北工事」に採用され、2月20日に施工した。

 


2017.3.6号

・国交省、自治体向けにコンクリート舗装紹介

 国土交通省道路局と同省国土技術政策総合研究所、土木研究所はこのほど道路管理・整備を担当する地方自治体向けに「舗装の長寿命化・LCC縮減に向けて~コンクリート舗装の特長を活かした活用がカギ~」と題する資料を作成し情報提供を進めている。財政状況が厳しく、限られた予算の中で舗装の維持修繕費用は抑制せざるを得ない。一方でコンクリート舗装はLCC(ライフサイクルコスト)がアスファルト舗装に比べて低いとの調査結果があり、初期コストも近年のアスファルト価格の大幅変動に対して安定している。交通開放までに時間を要する(養生期間が長い)という課題も、早期交通開放型コンクリート舗装「1DAY PAVE」やプレキャストコンクリート版の適用などでクリアできるようになってきた。そうした事例を紹介し、コンクリート舗装とアスファルト舗装とを適材適所で採用することの重要性を示している。

 

・熊本県がコンクリート構造物品質確保へ協議会

 熊本県は4月に「県南地域コンクリート構造物品質確保推進協議会」を設立する。県南広域本部管内(芦北地域振興局および球磨地域振興局を含む)の土木部所管工事における高品質かつ高耐久なコンクリート構造物の築造やコンクリート施工管理技術に関する人材育成を目的とする。コンクリートのひび割れ抑制対策をはじめ高品質なコンクリート構造物の構築に向けた産官学の取り組みの先進地である山口県の事例を参考に発注者、施工者、生産者、学識経験者が相互に連携して活動を推進する。熊本地震の復旧・復興にも役立てたい考えだ。

 

・1月の全国生コン出荷3・4%増 

 1月の全国生コンクリート出荷量は、全生連調べによると前年同月比3・4%増の594万4千㎥で、1カ月ぶりに前年同月実績を上回った。官公需は1・1%増の257万9千㎥、民需が5・2%増の336万5千㎥で、ともに1カ月ぶりにプラスとなった。標準稼働日数(平日)は、前年同月と同じだった。「九州では民需を中心に回復するとともに、熊本地震の復旧・復興工事が徐々に進んでいる。東京ではオリンピック関連工事が動き始めた。2~3月の出荷については横ばいもしくは微増となる見通し」(全生連)。官民比率は43・4対56・6。

  


2017.2.27号

・セ協見通し、17年度セメント内需4300万㌧

 セメント協会は23日、2017年度セメント国内需要見通しを16年度仕上がり見込みに比べ3%増加の4300万㌧と発表した。内需は14年度以降低迷が続いていたが、昨年11月からはやや持ち直しの兆しがある。今年度は上期の落ち込みが大きく、バブル景気後で最低だった10年度実績をわずかに上回る4170万㌧程度にとどまるが、東京オリンピック・パラリンピック関連工事も徐々に始まり、16年度補正予算効果や熊本地震の復旧・復興工事などで17年度は15年度実績4267万㌧を上回る水準まで回復する見通し。

 

・1月セメント国内販売4%増

 1月のセメント国内販売量は前年同月比4・4%増の301万1千㌧となった。セメント協会の集計。3カ月連続で前年同月実績を上回り、昨年4月からの累計は前年同期比2・5%減の3447万2千㌧となっている。

 

・建築学会が膨張材・収縮低減剤で指針 

 日本建築学会の材料施工委員会「鉄筋コンクリート工事運営委員会」の「収縮低減材料コンクリート施工指針作成小委員会」(委員長・名和豊春北海道大学教授)は15日、「膨張材・収縮低減剤を使用するコンクリートの調合設計・製造・施工指針(案)・同解説」を制定した。これまで「鉄筋コンクリート造建築物の収縮ひび割れ制御設計・施工指針(案)・同解説」(2006年制定、以下「収縮ひび割れ制御指針」)において収縮ひび割れ対策として①石灰岩骨材②膨張材③収縮低減剤の使用が提示される一方、②と③については実際に使用するための情報が整理されていなかったことから、今回の指針では②と③、またはその両方を使用したコンクリートの使用や品質管理の方法を明確に規定した。さらに、乾燥収縮率に基づくコンクリートの級として、従来の「標準」「高級」「特級」に加え、新たに「超特級」(400×10-6〈400μ〉以下)を定めた。

 


2017.2.20号

・セメント3社の16年4~12月期

 太平洋セメントと住友大阪セメント、三菱マテリアル3社の2016年4~12月期連結業績が10日までにまとまった。専業2社のセメント事業は国内販売や生コン需要低迷が響いたが、太平洋は米国やベトナム、フィリピンの海外事業が堅調。三菱マテのセメント事業は九州工場の自家発電設備更新工事にともなう売電収入減少があったが、米国事業は堅調だった。

 

・セ協がコンクリートセミナー

 セメント協会は7日、東京都内で第306回コンクリートセミナー「コンクリート構造物の品質確保/長寿命化の奥義―思想・技術・工夫―」を開催した。山口県や東北地方で取り組みが進められているコンクリート構造物の長寿命化に向けた品質確保・耐久性向上の実例を紹介するとともに、魚本健人土木研究所理事長(東京大学名誉教授)による「これからの若手技術者への期待」と題した特別講演を実施。セメント・コンクリート業界や建設業界関係者など約250人が出席。コンクリート構造物の長寿命化には産学官の協働が不可欠であることを再確認した。

 

・生コン業界、人材確保へ魅力発信 

 生コン業界では、ここにきて若手の人材確保に向けた取り組みが活発化している。少子高齢化が進むなかで、今後労働生産人口のさらなる減少が確実視されているが、生コン工場においても全国的に人材不足、従業員の高齢化が深刻な問題となっている。将来の事業継続への危機感が高まっており、全生連をはじめ各工業組合、協同組合では人材確保に向けて様々な対策を講じ始めた。

 


2017.2.13号

・16暦年販売、高炉セメント2年連続900万㌧割れ

 2016暦年のセメント国内販売は前年度比4・0%減の4132万4千㌧で、その7割が普通ポルトランドセメントだった。高炉セメントは2割で832万3千㌧、15年に比べ5・2%減少している。高炉セメントは公共土木工事で使用される率が圧倒的に高く、16年も公共土木工事が低迷していたことが明確となった。高炉セメント販売量は15年に、普及途上だった1985年879万3千㌧以来30年ぶりに900万㌧を割り、2年連続の低水準にとどまった。

 

・太平洋セメなど3者、3Dプリンタ向け無機材料開発

 太平洋セメントは6日、材料押し出し方式(ME方式)の3次元造形装置(3Dプリンタ)に適した無機系プレミックス材料を開発し、実際に造形することに「国内で初めて成功」したと発表した。法政大学理工学部機械工学科の御法川学教授、工業デザインのコンサルティングなどを行うニコラデザイン・アンド・テクノロジー(東京都府中市、水野操社長)と共同で取り組んでいる。自由度の高い造形が得意な3Dプリンタの特徴を生かして建築意匠製品やエクステリア製品などの建材分野をはじめ、人が立ち入ることが難しい構造物の補修での自動化施工への応用なども検討、太平洋は「多方面での展開が期待できる」としている。15~17日に東京・有明の東京ビッグサイトで開催する「3Dプリンティング2017」(JTBコミュニケーションデザイン主催、ナノテクノロジービジネス推進協議会共催)に出展する。

 

・東京地区生コン協組、イメージアップ推進 

 東京地区生コンクリート協同組合(吉野友康理事長)はこのほど、「イメージアップ推進委員会」を設置することを決めた。委員長には吉野理事長が就き、委員として各副理事長やブロック長に加えて関連団体の東京都生コンクリート工業組合、東京生コンクリート卸協同組合が参画し、事務局員に関東生コン輸送協会からもメンバー入りする。20日に第1回の会合を開催予定で、具体的な活動をスタートする。

 


2017.2.6号

・iコン推進へコンソーシアム

 産学官が連携して建設現場の生産性向上に向けた施策を検討・実施する「i-Construction推進コンソーシアム」が、会員458者で発足した。国土交通省が1月30日、東京都千代田区の砂防会館別館で開催した設立総会では、規約や三つのワーキンググループ(WG)の設置などが承認された。会長には小宮山宏三菱総合研究所理事長、副会長には宮本洋一日本建設業連合会副会長兼土木本部長が就任した。執行機関である「企画委員会」委員に会長・副会長を含め18人を選任し、事務局は国土交通省大臣官房技術調査課が務めることとした。今後、「技術開発・導入WG」が主体となって現場導入に向けた新技術の発掘や企業間連携の促進を行うほか、「3次元データ流通・利活用WG」は建設に関するデータの標準化やオープンデータ化に取り組む。これらの活動成果をもとに、「海外標準WG」がi-Construction(iコン)の海外展開も図っていく。

 

・16暦年全国生コン出荷、全生連調べ過去最小値

 16暦年の全国生コンクリート出荷量は、全生工組連調べによると前年比5・4%減の8388万4千㎥で、3年連続のマイナスとなった。89年に同連合会が統計を取り始めて以降、暦年ベースで過去最小値を更新。官公需は8・5%減の3502万9千㎥、民需が3・1%減の4885万5千㎥となり、ともに3年連続で前年実績を下回った。94年に官民別で統計を取り始めて以降、官公需は過去最小値を更新した。官公需と民需の構成比は、41・8対58・2。

 

・旭コン、線路下の放水路に2連RCボックスカルバート 

 旭コンクリート工業は昨年10月、新潟県長岡市の「信越線宮内・長岡間柿川放水路新設工事」で列車荷重に対応した2連RCボックスカルバートを納入した。発注者は東日本旅客鉄道上信越工事事務所、施工業者は大林・熊谷・東鉄共同企業体。ボックスカルバートの搬送・据付は、同社の開発したECO―C・L(エコ・クリーンリフト)工法を採用、バッテリー駆動の8㌧用台車2台を並走させて行った。



2017.1.30号

・セメント国内販売、16暦年は4%減の4132万㌧

 2016暦年(1~12月)のセメント国内販売量は前年比4・0%減の4132万4千㌧にとどまった。セメント協会の集計。同協会は26日、12月輸入量見込みを含む16暦年内需実績見込みを4・1%減の4160万㌧と発表した。内需、国内販売ともに3年連続のマイナスで内需の暦年では10年の4176万㌧を下回る低水準だった。ただ12月の国内販売量は前年同月比1・1%増の380万3千㌧と2カ月連続のプラスで、底打ちの気配が漂っている。

 

・太平洋セメント販売と丸紅セメント資材、4月に国内事業統合へ

 流通大手の太平洋セメント販売(浅野一社長)と丸紅セメント資材(中野誠社長)は、国内のセメントおよび生コンをはじめとした関連商品の販売について4月に事業統合することで基本合意し、今後は詳細を詰めて2月下旬の契約締結を目指す。後者が海外のセメント販売に特化し、前者が国内事業を承継する。統合後の年間売上高は1100億円を超える事業規模となる。

 

・ジャパンパイルと新日本空調、地熱トルネード工法拡販 

 ジャパンパイルは23日、新日本空調と共同開発した、既製杭を用いた地中熱利用杭工法「地熱トルネード工法」を積極的に営業展開すると発表した。今後、技術拡販と技術力向上を目的に工法研究会を立ち上げ、普及に注力する考えだ。



2017.1.23号

・セメント業界賀詞交歓会開催

 2017年セメント業界新年賀詞交歓会が13日、東京都内のホテルで開かれ、経済産業・国土交通両省や学界、セメントおよび関連業界などから725人が出席した。昨年11月のセメント国内需要が26カ月ぶりに前年同月実績プラスに転じ、17年度の内需も堅調が予想されるなか、セメントの安定供給に引き続き注力していくことを確認。昨年は大きな災害に見舞われたこともあり、災害廃棄物処理も含めた被災地の早期復旧・復興に貢献していくことも誓い合った。

 

・依然荷動き鈍い関東一区の生コン

 関東一区の主要生コン10協組の16年12月の出荷実績がこのほどまとまった。4協組が前年同月実績を上回ったが、東京地区をはじめ6協組は前年同期実績を下回るとともに、3協組は10%以上の落ち込み。地区需要は14年度下期から急速に鈍化し、15年度も都心部や千葉県の一部地域を除いて出荷は低調に推移するとともに、需要の偏在が顕著となった。今年度も一部エリアはプラス基調に転じたが、中心の東京地区の荷動きが鈍いことに加え多くの協組でまとまった出荷に結び付く目玉物件がないこともあり、依然全体的な需要回復には至っていない。 

 

・パイルの16暦年出荷、5・7%減の262万㌧ 

 16暦年のコンクリートパイル出荷は、前年比5・7%減の262万1212㌧だった。コンクリートポール・パイル協会(CPIA)の統計をもとに本紙が集計した。官民比率は官庁が26・5%に対し民間が73・5%。民需では倉庫、事務所などの物流関係が伸びている。

 


2017.1.16号 

・コンクリート構造物対象、環境マネジメントJIS制定へ

 日本工業標準調査会標準第一部会土木技術専門委員会(委員長・宇治公隆首都大学東京大学院教授)は16年12月16日、東京・霞が関の経済産業省会議室で第7回会合を開き、コンクリートの環境マネジメントに関する2件のJIS規格の制定と、コンクリート試験方法4規格を含む5件の改正案を審議し、いずれもおおむね原案通りに承認した。16年にわが国主導で制定されたISO13315(コンクリート及びコンクリート構造物に関する環境マネジメント)の第1部および2部に対応する翻訳規格であるQ13315―1「一般原則」および同―2「システム境界及びインベントリデータ」では、規格全体の枠組みと、LCAの対象範囲である「システム境界」やインベントリデータなどをそれぞれ規定している。試験法のJISではアルカリシリカ反応性試験について、モルタルバー法を優先してよいとの記述が削除されるなどの改正が承認された。

 

・三菱マテ、熊本地震災害廃棄物処理スタート

 三菱マテリアルは11日、昨年4月に発生した熊本地震で生じた災害廃棄物のうち木くずについて、昨年11月から九州工場(福岡県苅田町)で受入処理を開始したと発表した。熊本県内の複数の自治体から依頼を受けて対応。木くずは現地で破砕処理したものを熱エネルギー代替としてキルンに投入し、有効利用していく。12月末までに約400㌧を受け入れた。同社は今後、月に数百㌧程度を処理していく予定としている。

 

・東京地区生コン協組、適正価格獲得に注力 

 東京地区生コンクリート協同組合(吉野友康理事長)は5日、東京都内のホテルで組合員をはじめセメントメーカー、販売店、関連団体などから約300人が参加して新年賀詞交歓会を開催した。今年は「適正価格の獲得」や「契約形態の見直し」など3項目について、重点的に取り組む方針を示した。

 


2017.1.9号

・セメント主要各社社長年頭所感

 大きな災害に見舞われた2016年が明けて、関東から九州にかけて穏やかな天候に恵まれた4日、セメント各社も今年の業務を開始した。経済のグローバル化が進展し、海外情勢の変動が日本国内の景気に大きな影響を及ぼすようになり、経済・社会情勢の先行きが読みにくくなってきている。そうした中で主要セメント各社社長は年頭にあたり山積する課題に積極的に取り組んでいく方針を示した。

 

・セメント内需、26カ月ぶり増の387万㌧

 2016年11月のセメント国内需要は387万5千㌧で前年同月比4・9%増となり、14年9月以来26カ月ぶりのプラスとなった。セメント協会集計の国内販売は5・1%増の385万6千㌧で17カ月ぶりの増加。財務省貿易統計による輸入量は1万9千㌧で16・9%減だった。12月も増加と見られ、需要減が続いていたが、不死原正文セ協流通委員長は12月22日の定例会見で「底を打って年明けから増えていくのではないか」との見通しを示した。

 

・11月の全国生コン出荷、26カ月ぶりに上回る 

 11月の全国生コンクリート出荷量は、全生連調べによると前年同月比3・8%増の777万4千㎥で、26カ月ぶりに前年同月実績を上回った。官公需は1・8%増の326万9千㎥で26カ月ぶりのプラス、民需が5・3%増の450万5千㎥で2カ月ぶりに上回った。標準稼働日数(平日)は、前年同月より1日多かった。「とくに近畿と九州では民需が回復基調にある。熊本地震の復旧工事や東京オリンピック・パラリンピック関連工事向けの出荷が出始め、これから本格化してくるため第4四半期は期待している」(全生連)。官民比率は42・1対57・9。


 


2017.1.2号

2017年新年特集号目次

〈第1部〉
▽福田セ協会長インタビューと岩崎経産省素材産業課企画官寄稿…2面
▽セメント需要の動向…3面
▽コンクリート舗装の動向…4面
▽セ協「技術セミナー」の模様…5面
▽セメントメーカー女性社員座談会…6~7面
▽渡辺土木技術者女性の会会長にきく…8面
▽安定供給図る石灰石鉱山…9面
▽セメント各社役員・年男アンケート…10~11面
▽セメント・生コン流通の現状と課題…12面
〈第2部〉
▽座談会「全国生コン品監20周年」…14~15面
▽生コン関連業界の動向…16~17面
▽各地区生コン業界の動向…18~26面
〈第3部〉
▽国交省iコンとPCа業界…28面
▽建築用コンクリート製品の現状と展望…29面
▽岩手県ブロック工組の品監制度…30面
▽製品業界アンケート=伊達東海大教授…31面
▽PC建築普及への課題…32面
▽関東の骨材企業後継者座談会…33面
▽インフラメンテ国民会議発足…34面


福田セ協会長インタビューと岩崎経産省素材産業課企画官寄稿

 2016年度上期のセメント国内需要は前年同期比4・5%減の2020万6千㌧にとどまった。当初は東京オリンピック・パラリンピック関連工事も始まり、15年度を上回る需要が期待されたが、4月の熊本地震や天候不順、建設現場の熟練工不足などに起因する工法の変更や工期遅延など予想外の展開となった。ようやく11月に反転の兆しが見えてきており、17年は需要回復が期待できそうだ。一方で石炭価格や為替の動向など、経営環境は不透明な状況にある。セメント協会の福田修二会長(太平洋セメント社長)に業界の現状と展望を聞いた。また経済産業省製造産業局の岩崎政典素材産業課企画官に昨年6月に行った組織再編の目的や今後のセメント関連の産業政策などを寄稿いただいた。

 

座談会「全国生コン品監20周年」

 全国生コンクリート品質管理監査会議は1995年(平成7年)12月21日に設立され、全国品監制度発足から20年が経過した。節目の年を迎えて、発足の経緯やこれまでの取り組みの成果を振り返るとともに、より一層の制度の充実を図るため、今後のあり方や方向性について議論する座談会を企画した。

 

国交省iコンとPCа業界 

 日本コンクリート製品フォーラム2016が昨年11月16日に都内で開かれ、全国コンクリート製品協会の大月隆行副会長(ランデス社長)は、「第3回コンクリート生産性向上検討協議会でプレキャスト(PCa)化を図っていく基本的な方向付けがされた」とし、i―Constructionの動向とPCa業界の現状および課題について語った。同時に社会的責任と期待が増し、コンクリート製品業界がしっかり受けとめて、きちんと役割を果たしていくことが求められている。